ボクノミライ



ボクはどこで生まれて、

どこで、死ぬのだろうか。

もうすぐその時期が訪れようとしているのかもしれない……。



平和になったガイア。

もうクジャもいない、平穏な世界。

その中に位置する黒魔導士の森。

あの闘いを終えた後、ボクはジェノムの皆とこの森に住むようになった。

他の魔導士もジェノムの皆と仲良く過ごしている。

相変わらず、ジェノムの人たちは、まだ分からないことがあるらしいけど。



村の奥にある小さな塚。

そこには、ボクたちが被っているのと同じ帽子が、

木の棒に掛けられて、虚しく靡いている。

そう、そこは。

ボクと同じように生きてきた魔導士の皆が、

永遠に眠る場所。

ボクはほぼ毎日ここを訪れ、手を合わせる。

そのたびに、思う。



ボクにもいつかは、こういう時期が訪れるんだっていうことを。



もし死んじゃったら。

もし動かなくなったら。

ガーネットのおねぇちゃんにも会えなくなっちゃう。

エーコにも、フライヤにも、サラマンダーにも、スタイナーにも。

ジタンにも。

みんなにも……。



でも。

誰にだってこういうことはいつかやってくる。

不死身の人や機械なんて存在しないんだから。

それでも、皆明るく前向きに進んでいる。

マイナスなことを考えずに、

ずっとプラスのことを考えていこうって。



いずれそのときが来るまで。

ボクはボクなりの生き方をしよう。

寂しそうに靡く帽子がふっと風に流されて飛んでいくのを、

ボクはただ、ずっと見ていた。



儚く去りゆく命のように飛んでいく帽子を……。



あとがき。



ちょっと寂しい終わり方ですか……これって。
あの後のビビのことを自分なりに考え、それを綴ってみただけなんだけど。
ビビってどうもマイナス面なことを考えがちなので、文章自体もちょっと暗めに……。。。
でもそれが『ビビらしい』のかもしれませんね。
マイナスばかりでも、少しずつプラスを生み出すっていうところが。
そういう面を見習ってみようなか、と思った今日この頃でした。



モドル